プロジェクト詳細

意見公募中
JBC00000290
202211JBCA00012
関西国際空港 豊かな藻場環境の創造

関西エアポート株式会社

人工基盤
吸収源の新たな創出
吸収源の回復、維持、劣化抑制
・プロジェクト開始前の状況  関西国際空港は、大阪国際空港における騒音問題の解消と、増大する航空輸送の需要に対処することを目的として、「公害のない、地域と共存共栄する空港」を原点として大阪湾南東部泉州沖約5kmの海上に建設された空港である。関西国際空港株式会社が1期空港島(1988年に護岸が概成)を、関西国際空港用地造成株式会社が2期空港島(2001年に護岸が概成)を埋め立て造成し、2016年4月から関西エアポート株式会社が空港運営を行っている。人工島の造成以前は、エリア一帯が水深18~20mの砂泥地であった。 ・プロジェクト立ち上げの理由  海上空港の建設および運営においては、海域環境との調和が重要視された。新たに造成される人工島が海域環境に負の影響をもたらすのではなく、豊かな海の創出に貢献できるよう、空港島護岸を活用し、多様な海域生物の生息環境となりうる藻場の創出を開始した。 ・プロジェクト開始後の活動内容の説明  護岸総延長約24kmのうち約9割に「緩傾斜石積護岸」を採用し、光が届きやすく海藻が広く繁茂しやすい環境を整備、護岸造成時の1989年から海藻の種苗供給を開始した。その後現在までの約35年間、良好な藻場環境を維持・拡大するためにモニタリング調査や保全活動を継続的に行っている。 ・申請プロジェクトがCO2吸収源の回復や拡大も目的としていることの説明 本プロジェクトは、空港島造成時より生物多様性保全への貢献を目指し実施してきたが、現在ではCO2吸収源としての役割にも着目し、吸収源の拡大を目指して取り組みを進めている。関西エアポート株式会社が掲げる「2050年温室効果ガスの排出量実質ゼロ」の目標達成に向けては、排出量削減の取り組みを行ったうえで、最終的には自社による吸収源対策によって創出されるクレジットを活用した排出量の相殺が必要不可欠であると考えている。そのため、CO2吸収源のさらなる創出を目的として、藻場環境の創造に取り組んでいる。
1989年から現在まで