プロジェクト詳細

意見公募中
JBC00000274
防府方式による藻場の環境保全と再生、海の未来づくり

うみのまちづくり株式会社

山口県漁業協同組合吉佐統括支店

一般社団法人 鋳田籠工法協会

自然基盤
人工基盤
吸収源の新たな創出
吸収源の回復、維持、劣化抑制
海洋資源は古くから現在に至るまで人々や企業に恩恵を与え、日本全体を支えてきた。しかし近年の地球温暖化の影響による海水温上昇や食害の被害が拡大したことで、海の環境は急激に悪化している。藻場の消失は瀬戸内海全域で起きており、その面積は今現在も日々減少している。我々は瀬戸内海を日本の海の縮図と考えており「海の豊かさを取り戻す取り組み」の一つとしてCO2吸収源である藻場の回復と拡大が必要不可欠とし瀬戸内海全域をスコープとした活動を開始した。その中で我々の思いに共感し、実際にプロジェクトとして始まったのが今回の防府市における藻場再生である。本プロジェクトにおける参加メンバーについては添付資料①に詳細を示した。 今回、藻場再生だけに留まらずカーボンクレジットの申請に至った理由は大きく2つある。一つ目は、持続可能な藻場再生のためのキャッシュフローの創出である。藻場の再生事業は過去にも行われてきたが、その多くが補助金やボランティア活動が中心であり、規模の拡大及び継続が困難であった。そこでクレジット化によるキャッシュの創出を一つの出口戦略として考えており、将来的に藻場が拡大することでクレジットから生まれた資金を翌年の活動に再投資するという循環を構築したい。 二つ目は、ブルークレジットを対外的なPRに活用することで、環境活動に関心の高い企業や団体、自治体にアプローチすることである。これまで瀬戸内の藻場再生は島ごと、漁協毎に漁業関係者を中心に小規模に実施されてきた。しかしながら、その成果はあまり出ておらず前述のように継続して実施することも難しい状況である。そこで人的、資本的リソースを外部からも取り込むことで藻場の拡大を目指す。 2024年度については、2022年度から取り組んでいる中浦漁港の周辺に加え、野島沿岸にも藻礁設置エリアを拡大し、食害が広がっている対策として漁業従事者と連携し食害魚(アイゴおよびチヌ)の捕獲、販売も実施した。2025年度においては、引き続き藻礁を増設することに加え、食害魚対策としてネット設置による物理的な保護、積極的な食害魚の販売にも力を入れていきたい。 本事業の継続的な拡大には地元の協力だけではなく、民間企業の巻き込みが必要不可欠である。企業と地域住民が一体となって藻場再生からクレジット創出、その利用という出口までを一貫したモデルケースを示すことで、海洋保全の必要性を訴え関係者全体で藻場の再生、その先の海洋の生物多様性への寄与その拡大に繋げていきたい。 ーー過去の活動ーーーーーーーーーーー 2023年2月28日に8基の藻礁を設置 2023年4月22日に7基の藻礁および藻礁間にクロメ、アカモクの種糸を設置 2023年6月21日に海藻の状態調査を実施
2023年2月~現在